薬剤師になるには6年かかる?大学選びから国家試験までの手順を解説
薬剤師になるまでの6年間が長くて迷っている人へ、大学生活から国家試験までの流れを順番に解説
薬剤師になるには、6年制の薬学部を卒業し、薬剤師国家試験に合格する必要があります。
道はこの一本で、4年制大学や専門学校から薬剤師になるルートはありません。
手順は「薬学部進学→1〜4年で基礎と専門→4年次の共用試験→5年次の実務実習→6年次の国家試験対策→卒業と同時に受験」という流れです。
ここまで読んで、心のどこかでこう思っていませんか。
「6年って長すぎない?」
「途中で挫折したらどうしよう」
「友達より2年遅れて社会に出るのは正直不安」
その迷いは、薬剤師を目指す高校生のほぼ全員が通る道です。
この記事では、6年間で実際に何をするのかを学年ごとに分解し、長さの意味と大学選びのポイントを順番に整理します。
漠然とした「長い」が「やることが見える6年」に変われば、判断はぐっと楽になりますよ。
【この記事のポイント】
- 薬剤師への道は6年制薬学部の卒業+国家試験合格の一本で、抜け道はない
- 6年間は「基礎→専門→共用試験→実務実習→国試対策」と段階が明確に決まっている
- 大学選びは合格率の数字だけでなく、担任制や補習など支援の仕組みまで確認する
この記事の結論
- 最も重要なのは、6年間を「長い期間」ではなく「現場経験込みの養成期間」と理解することです。
- 5年次には病院と薬局で計5ヶ月程度の実務実習があり、働く姿を体験してから就職先を選べます。
- 国家試験は卒業年の2月頃に実施され、2025年度の全国合格率は68.5%でした。
- 大学ごとにサポート体制の差が大きいため、合格率と支援の仕組みをセットで比較するのが賢明です。
薬剤師になるには何をする?高校から国家試験までの手順を時系列で解説
高校での準備は理科の選択と基礎固めがカギになる
まず高校段階では、化学を選択しておくことが実質的なスタートラインです。
薬学部の入試でも入学後の学びでも、化学は中心科目になります。
ケースによりますが、大学によって生物や物理も選択できる入試方式があるため、募集要項の科目欄は早めに確認しましょう。
よくあるのが、「化学の成績が普通だから無理かも」と自分で門を閉じてしまうパターンです。
入試で問われるのは高校範囲であり、大学の専門内容は入学後に積み上げるもの。
現時点の偏差値より、コツコツ続けられるかどうかの方がずっと重要です。
また、数学や英語も入試方式によっては必要になるため、高1・高2のうちは主要科目をバランスよく固めておくと選択肢が広がります。
総合型選抜や学校推薦型選抜を使う場合は、評定平均や面接対策も視野に入れておきましょう。
大学1〜4年は基礎から専門へ、4年次に共用試験という関門がある
入学後の1〜2年次は、化学・生物・物理の基礎に加え、薬学の土台となる科目を学びます。
3〜4年次には薬理学や薬剤学など、薬そのものを扱う専門科目が本格化します。
そして4年次の終わりに待つのが、共用試験(CBTとOSCE)です。
知識を問うCBTと、調剤や患者対応の技能を確認するOSCEに合格しないと、5年次の実務実習に進めません。
つまり6年間は一本道に見えて、途中に小さな関門がいくつもある設計です。
逆に言えば、関門ごとに達成感を積み上げられるため、長距離走を短い区間に区切って走るイメージに近いですね。
5年次の実務実習と6年次の国家試験が最後の仕上げになる
5年次には、病院と薬局でそれぞれ約11週間、合計5ヶ月ほどの実務実習を行います。
白衣を着て患者さんの前に立ち、指導薬剤師のもとで調剤や服薬指導を経験する期間です。
6年次は卒業研究と並行して国家試験対策が中心になります。
薬剤師国家試験は毎年2月頃に実施され、合格発表は3月。
厚生労働省の公表では、2025年度の全国合格率は68.5%でした。
3人に1人は不合格になる計算ですから、6年次の過ごし方と大学のサポート体制が結果を左右します。
卒業と国家試験合格の両方がそろって、ようやく薬剤師免許を申請できます。
長い道のりに見えますが、各段階でやることが決まっているため、順番にこなせば着実に前へ進める仕組みです。
6年は長い?迷った先輩の実例と後悔しない大学選びのチェックポイント
「2年の差」で迷ったAさんが出した答え
Aさん(高3)は、4年制の他学部と薬学部で最後まで迷っていました。
深夜にスマホで「薬学部 6年 後悔」と検索しては、否定的な書き込みばかり目に入り、余計に決められなくなっていたそうです。
転機は、進路面談で担任の先生に言われた一言でした。
「6年が長いかどうかより、卒業した後に何十年働くかで考えてみたら?」
薬剤師免許は一度取れば全国どこでも通用する国家資格です。
Aさんは「2年多く払う代わりに、一生使える専門性を買う」と捉え直し、最初は半信半疑だった気持ちが少しずつ固まりました。
出願書類を書き終えた夜、カレンダーの6年後の欄に「薬剤師」と書き込んだとき、長さへの不安は具体的な目標に変わっていたといいます。
実務実習で「6年の意味」を実感した先輩の声
実は、6年制課程の価値を一番実感するのは、5年次の実務実習だという声が多くあります。
ある卒業生は、検討中の高校生にこう話していました。
「教科書で覚えた薬が、目の前の患者さんの生活とつながる瞬間があるんです。あの5ヶ月がなかったら、自信を持って現場に出られなかったと思います」
実習では、朝の申し送りから服薬指導まで、薬剤師の1日を丸ごと体験します。
向いている職場を入学後に見極められるのは、6年制ならではの利点です。
正直なところ、6年間ずっとモチベーションが高い人はまれで、中だるみの時期は誰にでも来ます。
だからこそ、つまずいたときに支えてくれる大学の仕組みが大切になるのです。
大学選びで確認したい3つのサポート体制
大学選びでやりがちなミスは、合格率の数字だけを見て決めることです。
確認したいポイントは3つあります。
1つ目は、担任制など個別に見てくれる体制があるか。
2つ目は、模試や補習など国家試験対策が学内で完結するか。
3つ目は、実習や就職の支援がどこまで手厚いか。
合格率が高くても、その裏で進級が厳しく受験者が絞られているケースもあるため、仕組みまで見ることが数字の読み違いを防ぎます。
たとえば岐阜医療科学大学の薬学部では、1年次から卒業までのクラス担任制に加え、教育支援センターによる基礎学力向上の支援、学内オリジナル模試や国家試験対策合宿まで用意されています。
2025年度の薬剤師国家試験合格率は94.0%(全国平均68.5%)という実績です。
数字と仕組みの両方を見比べると、大学ごとの本気度が見えてきます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 薬剤師になるには必ず6年かかりますか?
A1. はい、薬剤師免許には6年制薬学部の卒業が必要です。
4年制の薬科学科では受験資格が得られません。
最短ルートは高校卒業後すぐに6年制へ進む形です。
Q2. 文系からでも薬学部に入れますか?
A2. 入試科目を満たせば出願自体は可能な場合があります。
ただし入学後は化学中心の授業が続くため、高校化学の復習は必須です。
文理選択前なら理系選択を強くおすすめします。
Q3. 共用試験とはどんな試験ですか?
A3. 4年次に受ける、実務実習へ進むための全国共通試験です。
知識を測るCBTと技能・態度を測るOSCEの2本立てです。
大学の授業を積み重ねていれば対応できる内容とされています。
Q4. 国家試験の合格率はどれくらいですか?
A4. 厚生労働省の公表では、2025年度の全国合格率は68.5%です。
大学別の差が大きく、同年度の岐阜医療科学大学は94.0%でした。
数字は年度で変わるため最新値の確認が大切です。
Q5. 6年間の学費が心配です。どう調べればいいですか?
A5. 金額は大学ごとに異なるため、公式サイトで最新情報を確認しましょう。
特待生制度や奨学金を併用できる場合もあります。
岐阜医療科学大学の学費・奨学金情報は公式ページにまとまっています。
Q6. 実務実習はどこで行うのですか?
A6. 病院と薬局の両方で、それぞれ約11週間ずつ行います。
大学が調整した受け入れ先で、指導薬剤師のもと実務を経験します。
就職先を考える材料にもなる重要な期間です。
Q7. 途中でついていけなくなったらどうなりますか?
A7. 進級要件を満たせないと留年の可能性はあります。
だからこそ担任制や補習など、早めに支援を受けられる大学を選ぶことが大切です。
入学前にサポート体制を確認しておくと安心です。
まとめ
この記事のまとめ:要点3つ
- 薬剤師への道は6年制薬学部+国家試験合格の一本で、学年ごとの段階が明確に決まっている
- 5年次の実務実習で現場を体験できるため、6年は「長い」ではなく「準備が濃い」期間になる
- 大学選びは合格率の数字と、担任制・模試・補習などの支援体制をセットで比較する
6年間の全体像が見えたら、次は自分の目で大学を確かめる番です。
岐阜医療科学大学のオープンキャンパスでは、薬学部の学科説明や入試対策講座、個別相談で6年間の学びを具体的にイメージできます。
迷っている段階でこそ、一度現場の空気に触れてみてください。
医療職の進路を全体から整理したい方へ
医療職には、医師や看護師だけでなく、リハビリ職、検査職、放射線職、薬剤師、医療事務など、さまざまな選択肢があります。
進路を考える際は、資格の取得方法や仕事内容だけでなく、自分の適性、働き方、将来性、ほかの医療職との連携まで含めて整理することが大切です。
医療職ごとの役割や違い、進学先の選び方、チーム医療の仕組みを全体から理解したい方は、「医療職の進路をどう考えるべきか|職種理解からチーム医療までの構造整理」もあわせてご覧ください。
医療職への理解を深めたい方へ
医療職の進路を考えるには、職種、適性、資格、将来性、働き方を整理することが大切です。気になるテーマからご覧ください。
医療職の種類と役割
医療職ごとの仕事内容や、医療現場で担う役割を知りたい方はこちら。
医療職に向いている人の考え方
医療職に求められる適性や、仕事と向き合う姿勢を知りたい方はこちら。
医療職に必要な資格と学びの構造
必要な資格、進学先、国家試験までの流れを整理したい方はこちら。
医療職の将来性と社会的役割
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チーム医療という働き方の本質
多職種が連携して患者さんを支える、チーム医療の仕組みを知りたい方はこちら。
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