
中国料理 万吉
関キャンパスから車で3分、その大陸系中華料理店は私をはじめとする一部の職員のオアシスとなっている。『美味い』『安い』『近い』3拍子揃ったこの店に対し、とある職員はポツリとこう言った。
「万吉しか勝たん」

『台湾ラーメン(しょうゆ)&炒飯セット 950円』
このお店、台湾ラーメンを推しているが基本的に何を食べても美味い。
しょうゆラーメンや担々麺、ベトコンラーメンに台湾まぜそばなどの麺類はもちろん、麻婆豆腐や炒飯、油淋鶏などの一品料理も普通に美味しい。
ランチの唐揚げ定食は800円でケンタッキーくらいある大きさの熱々の唐揚げが3つほど出てきて、ごはんお替り一杯無料、スープ・サラダ付という驚異的なコスパを誇る。学食が営業していない時期はほぼ毎日万吉に通い、「唐揚げ定食」と「ラーメン・炒飯セット」をひたすら交互に注文するサイクルで過ごしている時期もあるほどだ。
ちなみにこの日は日替わりランチが油淋鶏定食で、台湾ラーメンにするか油淋鶏定食にするか非常に悩んだ末、台湾ラーメン炒飯セットに落ち着いた。

麺を愛してやまない私は、大学周辺にある大陸系中華料理店のラーメンはほぼ食している。
そんな私がまず衝撃を受けたのがこのスープ。よくある大陸系中華料理店のラーメンスープとはひと味違った、上品で奥行きが感じられるスープに、初回訪問時は興奮が収まらなかったことを今でも覚えている。しっかりと出汁がとられたであろうその優しいスープから、丁寧な仕事ぶりが感じられる。
ちなみに今回食べたのはしょうゆベースだが、とんこつベースの「とんこつ台湾ラーメン」も存在する。こちらはスープの優しさをそのまま残しつつ、マイルド感が増しクリーミーな味わいだ。
(でも、そこへパンチのある台湾ミンチが絡んだら台無しにしてしまうのでは?)
そんな心配は杞憂に終わった。台湾ミンチはスープの奥行きと風味を一切損なうことなく、己の存在感をきっちり主張しているのだ。台湾ミンチのパンチのある味が口内に広がった後、スープの余韻をしっかり残して消えていく。まるで、夜空にパっときらめきを与え、はかなく消えつつも見るものにどこか優しい余韻を残す、夏の終わりの花火のように。

麺は中太ストレート。のど越しの良いプリっとした麺に台湾ミンチが塩梅よく絡んでくる。
台湾ラーメンとはいえそこまで辛くないので、辛いのが苦手な人でも安心して食べられるだろう。
炒飯はオーソドックスな炒飯で、癖のないシンプルな味わい。ラーメンと食べると非常に相性が良い。なお、他にも台湾ミンチが盛り込まれた台湾炒飯や、ニンニク炒飯もオススメだ。

ごちそうさまでした。
私はラーメンと炒飯は結婚すればよいと思っている。ここまで相性の良い組み合わせはなかなかないからだ。こんなことを言うとよく「炭水化物に炭水化物組み合わせるってどうなん(笑)」みたいなことを言う人がいる。私からすれば、そんな概念みたいな話、まったくナンセンスでしかない。
私は炭水化物を食べているのではない、ラーメンと炒飯を食べているのだ。
それが美味しいから。それで幸せになれるから。
本学の学生に限らず、皆様も近隣に立ち寄った際はぜひ食べていただきたい一杯なのであった。
(もし、私らしき人物を見かけてもそっとしておくように・・・)
※写真・金額は2025年9月時点のもの
