秋という季節の存在が希薄化し、職員の間でも「急に寒くなったね」という言語が会話の枕詞になるほど急に寒くなった。寒暖差が原因で体調を崩す人も多いだろう。かく言う私も先日インフルエンザの猛威を受け、見事にその餌食となってしまった。冷えは万病のもととはよく言ったもので、普段から身体が冷えないように色々と策を講じている私にピッタリな食べ物は何か、温かい麺類だ。

『揚げワンタン塩ラーメン 350円』
ちなみに、これが通常サイズである。私の食欲リミッターは基本壊れているため、すぐ麺2倍にしてしまう。vol.4にしてやっと皆さまに通常サイズを紹介することができた。大いなる進歩だ。

食堂スタッフの方から「今回はちょっと岐阜タンメンをインスパイアしてみました」と聞き、
早速スープをすすったところ思わず「なるほど…」とつぶやいてしまった。目の前の部下が怪訝そうな顔でこちらを見ているがこれは無視した。塩ベースのあっさりしているスープに揚げニンニクチップが浮かんでいて、これがスープに見事なパンチを与えている。岐阜タンメンを食べたことがある方はわかると思うが、あの味の魅力はニンニクの効いた塩ベーススープにある。口に含むとまずニンニクのパンチが来て、それをあっさり塩スープが優しく浄化していく。パンチがあるのに重たくない…サウンドはゴリゴリのロックサウンドなのに、耳に残るどこか優しく切なげなメロディとメッセージ…まるで私が敬愛するあのバンドのような味なのだ。

そして具の揚げワンタン。これが非常に良い仕事をしている。パリッと揚げられているため、普通に食べればよいアクセントとなるし、スープに浸して食べればいい塩梅にスープの風味がプラスされ、食感もいくぶん柔らかくなる。ワンタンの油と豚のダシが溶け出すことでスープの口当たりも少しマイルドになるため、このあたりは好みに合わせて食するといいだろう。『ワンタンをおかずにして麺を食べる』まさにこのコンセプトがしっくりくる。これを具にしようと考案した人間にノーベル平和賞を送りたい。

ごちそうさまでした。
食べ終わるころにはすっかり身体もぽかぽかで元気が湧いてきた。ニンニクの主要成分となるアリシンには疲労回復、免疫力向上、血流改善など様々な効果がある。何より簡単に料理にパンチと風味を加えることができるので我が家ではニンニクを常備している。臭いが気になる場合は火を通せば軽減されるので、大事な商談前でも安心だ。
激しい寒暖差により体に不調をきたしやすいこの時期を乗り越えるにはぴったりの一杯であった。
