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あなたは何問正解? チーム医療の「ケーススタディ」クイズ!

医療職種が集まり症例を研究する「ケーススタディ」

 

ケーススタディ(症例研究)とは、具体的な患者さんの事例に基づき、それぞれの職種がどのようなアプローチをするかを考えていく学び方のことです。それぞれが自分の専門性を活かし、また他職種と連携することで、効果的な医療が実現します。
今回は、このような症例について考えてみましょう。

● 40代男性
● 発熱・咳・黄色い痰・強い胸の痛みを訴える
● 一番強い症状は息苦しさと胸の痛み
● 下痢・吐き気・関節痛はなし

 

Q1このケースで診療放射線技師がするべきは?

さて、ここでQ1です。
上記の事例で診療放射線技師の実施する検査で最も効果的な検査は次の3つのうち、どれでしょうか? 
① マンモグラフィ ②MRI ③CT検査

まず①のマンモグラフィとは、乳がんを検査する乳房専用のX線撮影なので最初の段階でこのケースでは使用しません。②のMRIは磁波を使った検査機器です。水分量の多い臓器を輪切りにしてみることに適していて、空気の多い肺の検査には適しません。つまり正解は③のCT検査です。CTとは体の周囲360度からX線をあてて、断面を画像にする検査です。広範囲な画像を細かく撮影できるので肺の炎症パターンや範囲などを見ることが可能です。

 

Q2臨床検査技師がするべき検査は?

Q1は正解でしたか? 続いてQ2です。
このケースで、臨床検査技師がまず行う検査は白血球数算定、炎症反応(CRP)などを調べる血液検査や血中酸素濃度測定をすることで炎症の有無や現在の患者さんの病状を把握します。それでは、あともうひとつは次の3つのうちどれでしょうか? 

①微生物検査(喀痰検査) ②超音波検査 ③呼吸機能検査

正解は①の微生物検査(喀痰検査)です。喀痰は気管や気管支粘膜からの分泌物,剥離した細胞からできており、場合によっては異物、感染性のある細菌やウイルスなどが混じっています。喀痰中の感染性微生物の有無を調べるこの検査は、呼吸器の疾患の鑑別に不可欠な検査です。②の超音波検査(エコー)は超音波を用いて臓器の状態を見るものであり、肺に対しては通常超音波検査を実施しません。③の呼吸機能検査は、今回胸に強い痛みのある患者さんが相手なので、実施はふさわしくありません。

 

Q3 薬剤師が処方箋に疑問を感じたら、次に取る行動は?

Q2はクリアできたでしょうか? では最後のクエスチョンとなるQ3です。
このケースでは、カンファレンスをもとに細菌性の肺炎だと判明し、医師の診断で入院して治療することになりました。抗生物質の処方が必要ですが、薬剤師は医師の処方箋に書かれた量に違和感がありました。次に薬剤師がするべきことは次の3つのうち、どれでしょうか? 
①適正な量に処方箋を書き換える ②そのまま出す ③医師に確認する

①は、薬剤師という専門職がすることだから正解だと考える人も多いかもしれませんが、不正解です。②は、医師の指示に従っていますが、違和感があるにそのままにするのは良くないので不正解です。
ということで、正解は③医師に確認するです。医師発行の処方箋は薬剤師が必ずチェックし、薬剤名・用法・用量・飲み合わせ等で疑わしい点があれば医師に確かめます。これを「疑義照会」といいます。

 

ケーススタディでチーム医療を学べる岐阜医療科学大学

いかがでしたか? 全問正解の方は、かなり医療に詳しい方かもしれませんね。
正解でなくても、このクイズに興味を持ち、もっと詳しく知りたいと思った方は、医療職に向いているかもしれません。
岐阜医療科学大学は、薬学部薬学科・看護学部看護学科・保健科学部臨床検査学科・放射線技術学科の3学部4学科を有する医療系総合大学です。今後の医療界を担うチーム医療の学びに注力し、学科の垣根を越えた全学部共通のチーム医療カリキュラムを導入。「チーム医療演習」では、毎年取り扱う病気を変え、様々なケースの患者さんを想定してグループワークを行います。今回のクイズの選択肢になっている部分も含め、どういう検査や治療が有効なのかを各自が考えることで、専門知識を実践的に活用する力を身につけます。同時に、チーム医療に不可欠な協調性・学際性・コミュニケーション能力を培います。他学科の学生とグループワークによるケーススタディを繰り返せば、他職種への理解が深まり、お互いをリスペクトし、専門職としての自覚と責任感もアップ。まさにチーム医療に必要な姿勢が身につけることができます。