薬学部学生の学術的成果が国際誌に掲載、生薬学会でも発表

薬学部 生薬学分野（指導教員：伊藤哲朗教授）に所属する6年生 杉山翔琉さん の研究成果が、国際的な学術誌 『Journal of Natural Medicines』 に論文として掲載されました。

論文タイトル：Two novel resveratrol dimers from Vatica albiramis: structural elucidation and UV-induced formation
著者：Masashi Fukaya, Kakeru Sugiyama, Kaori Ryu, Daiki Ito, Munekazu Iinuma & Tetsuro Ito
リンク：https://link.springer.com/article/10.1007/s11418-025-01953-z

本研究では、フタバガキ科植物から新規化合物を単離し、その構造を明らかにしました。

この成果は、天然物化学や創薬研究における基礎的知見の蓄積に寄与する重要なものです。

学生が研究の中心的役割を果たし、国際誌で成果を発表したことは、学部教育における大きな成果であり、研究意欲の醸成や人材育成の観点からも高く評価されます。

また、この研究成果は2025年9月13日～14日、熊本県・崇城大学で開催された「日本生薬学会 第71回年会」においてポスター発表されました。

さらに関連研究について、教員2名による口頭発表も行われました。

杉山さんはこれまで継続的に研究活動に取り組み、学会発表を重ねてきました。

今回の発表では、フタバガキ科 Vatica albiramis に由来する新規レスベラトロール二量体の構造解析について報告し、専門研究者との活発な意見交換を行いました。

こうした取り組みは、学生自身の成長だけでなく、本学における教育・研究活動のさらなる発展にもつながっています。

学生発表（ポスター）
フタバガキ科 Vatica albiramis 由来新規レスベラトロール二量体の構造解析
〇杉山 翔琉, 深谷 匡, 笠 香織, 伊藤 大輝, 飯沼 宗和, 伊藤 哲朗

教員発表（口頭）
フタバガキ科 Vatica albiramis 材部由来新規縮環型レスベラトロール二量体の構造解析
〇深谷 匡, 涌井 有希, 杉山 翔琉, 笠 香織, 飯沼 宗和, 伊藤 哲朗
フタバガキ科 Vatica 属由来レスベラトロール八量体の構造と殺ウイルス作用
〇伊藤 哲朗, 深谷 匡, 澤 竜一, 平林 真紀, 矢野 義紘, 吉田 知史, 佐藤 宗太, 安達 成彦, 山田 悠介, 久保田 由美子, 林 京子, 笠 香織, 河原 敏男, 飯沼 宗和

本学薬学部では、学生が教員とともに研究に取り組み、学会発表や論文投稿を通じて成果を社会に発信する機会を大切にしています。

今回の発表も、その継続的な挑戦の一つとして、今後のさらなる研究活動への弾みとなることが期待されます。